キャストインタビュー(4)〜梶野稔さん〜

  • 2018.10.23 Tuesday
  • 22:25

こんばんは。

 

宣伝文筆を担当してます、

劇団きのこ牛乳の真柄です。

 

怒涛のキャスト紹介も怒涛の流れで最後です。

 

 

最後、4人目はこの方。

 

Antikame?初参加の
梶野稔(劇団民藝)さんです。

 

 

【プロフィール】
青森県弘前市出身
日活芸術学院俳優科、円・演劇研究所を経て2000年劇団民藝入団、
04年劇団員昇格。劇団本公演以外では、ミュージカル、テレビドラマ、
ラジオドラマなどに出演。音楽活動も並行してやっており、
舞台音楽やテレビ番組にテーマソングを楽曲提供するなど
シンガーソングライターとしても活動中。

 

【インタビュー〜梶野稔さん編〜】

 

<はじめての小劇場へ>

 

真柄    よろしくお願いします。
梶野    よろしくお願いします。
真柄    今回、Antikame?は初参加、初めましてですよね。
梶野    そうですね。初めましてです。
真柄    出演することになった、きっかけは何だったんですか?
梶野    昨年に劇作家協会のWSで渡辺えりさんのクラスに参加したんです。そこの助手で

    吉田さんがいらっしゃって。そこでちょっとえりさんがだいぶご立腹されて

    しまいまして。
真柄    ご立腹?
梶野    WSで出た課題、早口言葉4つと『深夜特急』という戯曲を次の日までに

    覚えてきてって言われまして。
真柄    はい(苦笑)
梶野    20数ページある『深夜特急』で、せっかくやるんだったらってことで

    一番いい役を選んで「やります!」って言ったら、次の日にやるからって言われて。

    「おいおい」とは思ったんですが、他の人も配役されて。で次の日になったら

    ほとんど(誰も)覚えていなくて。
真柄    ああ・・・
梶野    だんだんえりさんも機嫌が悪くなられて。僕もたどたどしくも早口言葉を

    何とか言って、でもそれが出来たのが数名で。そうしたらもうえりさんが

    怒ってしまって。
真柄    それは・・・まぁそうですよね。
梶野    僕もその流れで結構ダメ出しをガツンと言われて。どうしようかなって思って

    上手くいかなかったときに、吉田さんから「ここをこうしたらいいんじゃない

    ですか」ってとてもいいアドバイスをいただいて。
真柄    なるほど。
梶野    それが終わってから前回公演の『なんども手をふる』を観て、その後、

    今度は同じ劇作家協会の中津留さんのWSに参加させていただけることになって、

    その時も大変だったんですけど(笑)、また吉田さんが助手でいらっしゃって、

    そのときにもいいアドバイスをいただいたんです。
真柄    そういうことがあったんですね。
梶野    その終わった後の飲み会で吉田さんと話をして、あーだこーだ。そしたら

    僕のほうから、「吉田さん、一度やりませんか?」って言って、吉田さんも

    「こういう条件になりますけど」って、いやそんなの関係ないですよって。

    そうしたら「年末に風姿花伝を抑えてるんです」って言われて。
真柄    ほう。
梶野    ただ、劇団のスケジュールが読めないので、なかなかその外部での出演をする

    というのが、難しい場合が多いんですね。劇団でだいぶ先の予定まで組んでいて

    本公演がだいたい5本くらい、その間に旅公演もやってるんですね。
真柄    すごいですね。
梶野    そのスケジュールが直前にならないとわからないことが多いんです。それで

    外部のところに出ようにもなかなか待たないとOKかNGのお返事を出せない

    ことになるんですね。
真柄    そうなりますよね。
梶野    で、今回はちょっと色んな方に確認をして、その時期なら大丈夫だっていうことで

    吉田さんに「出れます」ってお返事をしたっていうことなんです。

    それで「小劇場初挑戦」ってことに。
真柄    じゃあ、小劇場に出るのは初めてなんですね。
梶野    今まで劇団内で稽古場公演とかはやりましたけど、いわゆる外部で小劇場に

    立つのは初めてです。エコー劇場でミュージカルとかはやったことあるんです。

    ただ今回のようなところでは、初ですね。
真柄    すると小劇場デビュー?
梶野    そうですね。外部の出演でストレートプレイも初です。
真柄    あ、そこもなんですね。
梶野    さっき言ったミュージカルが外部で、他にもお話だけはいくつかあったりはしたん

    ですけど、叶わずで。
真柄    じゃあ、初小劇場で、初Antikame?
梶野    初、「静かな演劇」ですね(笑)前回の公演も観ていますし、その前に上京する前には

    「弘前劇場」を観ていたりしたので。迷ったときもあったんですね、今の劇団か

    地元でやってるそこか。なかなか食べていくのも大変だから。

 

<はじめてづくしの戸惑いが>

 

真柄    そうですよね。今回、この『じくりじくりと蝕まれていく』、今の時点で

    作品に持ってるイメージとか印象とかあったら教えてもらえたらなと。
梶野    他の方に聞いても、こんなに会話してるAntikame?は初めてっていうし、

    普段関わってきた芝居とは全く違いますし、まずとても台詞も動きも削ぎ落とされた

    ものでいつもとはかなり違うゆえに覚悟はしていたんですが、正直戸惑って

    いますし、やりづらさも感じつついますね。
真柄    そうなりますよね。
梶野    そもそも作品のイメージがとても冷たい関係性だけど、本当は温かさを求めている

    のではないか、そういう欲求が見え隠れしていて、これからそれが浮き彫りになる

    んじゃなかろうかと思います。チラシの青白いイメージみたいな。
真柄    ああそうですね。チラシは青くて冷たいようにも見えます。
梶野    前に稽古したときに、僕が取り残されるシーンで、そのときにまるでチラシの中に

    居るような感覚、このチラシのタイトルの文字に自分がなっているような感覚が

    ありましたね。吉田さんは僕をいじめつつ、一人で居るのを表現したいのかなとか

    考えたりしますね。
真柄    そんな中でも初の小劇場、初めてのAntikame?で戸惑いとかあると伺いましたけど、

    反対に吉田さんとかAntikame?に対してポジティブな意味での発見とかありますか?
梶野    WSをやりながら、吉田さんから「違う、違う」と言われているのが理解できない

    という発見、発語も得意な方ではないんですが、どう受けて返すかそれを意識してやると

    変になってしまうという自分の短所を見つけられたという発見がありますね。あとは

    他はみんな年下のキャストばかりなんですが、キャストに恵まれているなというのも

    発見です。
真柄    結構ありますね。
梶野    やるたびに発見ですかね。
真柄    まさに、それは自分自身の経験からもわかります。
梶野    あとは台詞に囚われがちなのが、もっとニュートラルでいいのではないかという

    気づきもありました。劇団で先輩方から教わった、新劇は言葉を立たせて、遠くまで

    台詞を届ける、伝えるというのももちろんそうですし、作家の言葉を伝える代弁者

    だとは考えているんですが、ただ今回のような場所ではまた違うんじゃないかなと。
真柄    また違う方法があるというか。
梶野    方法もそうですけど、ただ4人いると各々がこれまで培ってきた芸歴のようなものが

    出てきちゃうんですよね。自分はできるだけ出したくないと思いつつも、最後の最後に

    そこに頼ってしまう。
真柄    今までやってきたものに頼ってしまうと。
梶野    何が小劇場なのかをやりながら発見しているところですね。だから最初は

    どうしゃべればいいのかわからないっていうこともありました。
真柄    今までとは勝手が違うというのもあり、
梶野    台詞も違いますからね。「で?」とか「あ?」とかないですから。
真柄    言ってしまうとリアル(現実)な会話に近いと言うか。
梶野    写実的なんでしょうかね。リアルと言うとまたリアリズムとは?ってなるので。
真柄    確かに、そうですね。話は少し変わって稽古場の雰囲気とかどうですか?

    少人数とかも初めてではないですか?
梶野    そうですね。少なくて4人芝居があったか、くらいかな。
真柄    あまり経験がない。
梶野    ないですね。
真柄    劇団とは違うと思うんですけど、雰囲気どうです?
梶野    こういう集会所(※稽古場で利用する公共の施設)を点々とするのも初めてです。
真柄    あーなるほど。
梶野    最初は戸惑いました。あっちに行ってこっちに行って。だんだん慣れましたけど。
真柄    小劇場のあるあるですね。
梶野    ただ靴を履いてる芝居でも畳の部屋だと履いてやれないとかもありますし。
真柄    そうですね。それはあります。
梶野    改めて劇団の良さ、劇団が稽古場を持ってるありがたさは痛感しました。

 

<みんなとにかく上手い>

 

真柄    他のキャストの方に対する印象とかを伺えたら。
梶野    まずみなさん共通して「上手いな」って思います。やっぱりこの小劇場の世界に

    馴染むのがうまいなと。経験値もあるとは思いますけど。女性陣2人は前回とか

    何度か吉田さんと一緒にやられてますし、川口龍くんもオフィス3○○でがんがん

    やってるとは思いますけど、見た感じ以上に適応力が高いし、何より台詞を

    覚えるのが早い早い。
真柄    なるほど。
梶野    やってるとまだシーンが決まってないところもあるから、決まるまで覚えないと

    していたんですけど、それでも龍くんは凄い台詞が入ってて、全然間違えない

    ですからね。
真柄    すごいですね。
梶野    劇団にはプロンプターとかいるんですけど、今回はそれがないので(笑)
真柄    あとは女性陣、一人ひとりに対しては何かありますか?さっき稽古見てたんですが、

    大塚さんは?
梶野    上手いですよ。それに今回は夫婦役でやっと夫婦の会話ができ始めているかな。

    ラブラブと言う感じでもないのでどう関係性を構築するか。大塚さんの考え方も

    あると思うので、二人で作り上げるのが、なかなかね大変かなと。
真柄    その大変というのはどういう?
梶野    自分の考え方ですけど、男性の方が女性的でいた方がうまくいくんじゃないかなと

    思ったりします。ちょっと吉田さんからも受身だなって捉えられている部分も

    あるんですけど。
真柄    今井さんは?
梶野    柿喰う客の劇団員さんでちょっと動画を拝見して、普段はこういうことを

    やっているんだって興味がわきましたね。全員に言える事ですけど、全く違う

    ところから来ているので、面白いなと思いますね。演劇とは何ぞや、俳優は

    どうして身分が低いのか、とかを話し合ったりするもの面白いと思いますね。
真柄    全然違う畑の人たちが出会って、
梶野    で、みんなそれぞれに対して誤解してるんですね。
真柄    誤解ですか?
梶野    新劇ってこういうものだよ、小劇場って実はこういう世界ですよとか。

    どちらが凄いとかそういう印象もそれぞれ逆だったりしますし。

 

<蝕まれているのは・・・>

 

真柄    話題を変えまして、今回の『じくりじくりと蝕まれていく』というタイトル

    なんですが、これまでに梶野さんが蝕まれてきたものとかことってありますか?
梶野    蝕まれた?時間ですかね。
真柄    時間?
梶野    あえていうなら、今、演劇をやっているこの時間ですかね。
真柄    ・・・そうなんですね。
梶野    今、俳優と並行して音楽活動もしてまして、いろんなところへ営業かけてやらせて

    もらってるわけなんですが、そのときに音楽だけでなくてこの劇団で俳優してます、

    っていうとお客様の目が変わるんです。
真柄    はい。
梶野    こういう著名なドラマに出ましたと言うと、また目の色が変わる。
真柄    なるほど。
梶野    それは仕方ないことだとは思いますね。そういうのもあって今の演劇をやっている

    のもあって然るべきことなのかなと。その演劇に蝕まれているのか、それとも

    自分が蝕んでいるのか。
真柄    反対に?
梶野    そう。で今とは違う道に行った先輩の姿を見たりとかしつつ、今の自分の状態が

    恵まれているのかなと思う一方、Antikame?の稽古しててなんでこんなに

    できないんだろうと(苦笑)
真柄    そうなんですか?
梶野    だから、吉田さんもかなり気にかけてくれて、「梶野さんを変える」とまで

    言っていただけて。
真柄    吉田さんがそこまで言うのは、本気でこれからも稽古を進める中で、梶野さんを

    変えていこうという強い意志があるんだと思いますよ。
梶野    僕に対して割いてくれる時間が結構あって、本当にできてないんだなって。
真柄    それはおそらく吉田さんが好きな人とやるとおのずと時間をかけるようになったり

    すると思うので、確かにそれは吉田さんが気にかけているんだと思いますよ。
梶野    僕自身がAntikame?ワールドに馴染みきれてないのもあって。台本がだんだん

    出来上がっていくのも初めての経験なので。
真柄    そうですね。
梶野    こんなに当て書きされるのも初めてでした。あと今回吉田さんが台本を書くために

    みんなが昔の恋愛話とかを話して、それが要素として結構反映されているので、

    役なのか自分自身なのかわからないような気になって、ほとんど自分じゃないかって。

    本当に蝕まれているなってここでも思いますね。
真柄    それにも蝕まれていると。
梶野    でも本当にこの出会いには感謝です。俳優っていうのは本当に巡りあわせなんですよね。
真柄    痛感してます。
梶野    俳優は受身で書いてもらわないと始まらないので。それで先日ためしに自分で(台本を)

    書いてみたんですね。
真柄    そうなんですか?
梶野    普段劇団員とかはよく見たりしてたから。そうしたらもう書けない書けない(苦笑)
真柄    (笑)
梶野    劇作家は崇高な人だと思っていたので。ただ吉田さんが近くにいて、自分も

    書けるじゃないかと思っちゃったんですよね。ただそのおかげで、落語もやってる

    んですけど、吉田さんとのやり取りを踏まえて書いたらそれで書けたんですね。

 

<「浪曲」のスターを目指して>

 

真柄    なるほど。あと話が凄く変わりますが、最近梶野さんが興味をもっている

   もの・こと、ハマっているもの・ことはありますか?
梶野    全然違うことでもいいですか?
真柄    全然違っていいです。芝居とは離れても。
梶野    そうすると「浪曲」ですね。
真柄    ほう。
梶野    今まで落語が好きで、観るのがまず好きで自分で習いに行ったりして、

    そしたらそのクセみたいなのが芝居に出てるって言われたりして。そんなに

    言われるならって距離を置いてたんです。
真柄    そうなんですね。
梶野    そうすると最近、講談で出てきた松之丞さん、いますよね?
真柄    ああ、神田松之丞ですね。
梶野    神田松之丞さんが出てきて。こうやって出てくるパターンもあるか。

    歌もやっててもそんなに芽が出ないから別のルートを探そうかと思って。
真柄    別のルート?
梶野    こういう風に思うのは、地元の同級生で結構有名になってる俳優がいて、

    僕が先に上京してたんですけど後から上京した彼の方が大成してて

    何とかして追いつきたいなと考えてて、神田松之丞さんのこともあるから

    ・・・そしたら「浪曲」があって。
真柄    「浪曲」を見つけたと。
梶野    「浪曲」って歌と落語の複合された大衆芸能なんですね。歌というのも

    民謡寄りなんですが。それって今まで自分がやってきた要素が

    全部入っているなと。それで今、週3回くらい習いに行ってます。
真柄    もうやられているんですね?
梶野    「浪曲」をやる人(「浪曲師」)、三味線を弾く「曲師」、二人で一つの

    芸をやるんですが、どちらも人手がない。
真柄    いないんですね。
梶野    人気がなくて、やってるプロもそこまで上手い人がいないんですよ。
真柄    あーそういうことですか。
梶野    だから自分もやったらいい線いくんじゃないかって。そうしたら案の定、

    いい評価をもらって。こっちの方が向いているかなって思い始めてます。
真柄    じゃあそちらのほうに、
梶野    今はお休みしてますが、この本番が終わったらまたやり始める予定です。

    昔は落語よりも栄えていたのに廃れてしまって。でもやっていけば面白く

    なるんじゃないかなと。
真柄    それは楽しみですよね。
梶野    そういうこともあって、やりたいことと向いてることが違うのではないかと

    思い始めていて。
真柄    「浪曲」をきっかけにして。
梶野    そうですね。
真柄    最後に今回の公演に向けての意気込みがあれば。
梶野    もう「無事に務める」
真柄    無事に務める
梶野    トラウマがあって10年前に舞台上で真っ白になったことがあってから、

    本番が怖くなってしまって。
真柄    怖いですね。
梶野    それから覚えたことは本当に舞台上で出てくるだろうかって疑いが、というか

    負のサイクルがあってそれでもやらないといけないんですけど。なので与えられた

    パズルのピース、4人のうちの一人としての務めを果たす。ちゃんと務めたい。
真柄    自分の役割を果たすと。
梶野    劇団を背負っているとか色々あったりするかと思いますし、色々言われることも

    あるかと思うんですけど、 無事にこの中の一部として務めて貢献して、

    最後に旨い酒を呑めたらと(笑)
真柄    わかりました!ありがとうございました。
梶野    ありがとうございました!

 

(2018年10月4日(木)、都内某所、稽古場にて)

キャストインタビュー(3)〜今井由希さん〜

  • 2018.10.23 Tuesday
  • 18:44

こんばんは。

 

宣伝文筆をやっております、

劇団きのこ牛乳の真柄です。

 

こういうのは一日ごとにやるものですが、何せもう明日から始まるので、

駆け足で行きたいと思います。

 

キャストへのインタビュー続きましての3人目は、

前回公演から引き続きでの参加となる、

今井由希(柿食う客)さんです。

 

 

【プロフィール】
ウィンブルドン・カレッジ・オブ・アート舞台衣装学科卒業後帰国、
舞台衣装家を経て2015年より俳優業を開始。
reset-N再起動公演『knob』をきっかけに俳優業に専念し、
2017年より劇団柿喰う客に所属。映像作品にも積極的に出演している。

主な舞台出演にアトリエセンターフォワード『THE WALL 〜ある寓話〜』、
reset-N『knob』、『Beauty〜あなたはそこで、みていて』、
柿喰う客『無差別』『にんぎょひめ』など。
まあるいフォルムのものが好き。


【インタビュー〜今井由希さん編〜】

 

<大きさへの迷いとワクワク>

 

真柄    よろしくお願いします。
今井    よろしくお願いします。
真柄    昨年の前回公演(Antikame?『なんども手をふる』)で初参加、

    今回二回目ですけど(ざっくりと)どうですか?(笑)
今井    前回は、なんとなく肌感的にはこういうことをやっていきたいんだなぁと

    わかりつつあるところで、今回、劇場のサイズが一気に大きくなる

    じゃないですか(笑)
真柄    風姿花伝ですからね。
今井    風姿花伝で、(主宰の)吉田さんをやりたいことをやるにはどうしたらいいのか、

    すごく・・・迷宮に入っている時期でして
真柄    迷っている?
今井    そうなんです。Antikame?は演出も芝居のスタイルもすごく好きなんですけど・・・

    ねぇ(笑)・・・なんかどうやったらいいのかと考えながら日々稽古してます。
真柄    やっぱりサイズなんですかね?前回よりはだいぶ大きくなるから。
今井    前回の感じ(会場はギャラリールデコ)からすると、・・・風姿花伝で

    Antikame?かぁ、って。
真柄    単純に面積として広いだけでなくて、今度は劇場になるじゃないですか?

    ギャラリーでやるのと劇場でやるのは違います?
今井    お客様が来るときの心構えから違いますし、私たちも一つ一つの場所に

    合わせて挑むときに、自分の中でフィックスしていく感覚があるので、

    違いますね。その感覚も違うし、同じ広さの劇場でも場所によって違いますね。
真柄    風姿花伝で芝居をするのは初めてですか?
今井    初めてです。
真柄    観劇したことは?
今井    あります。
真柄    風姿花伝に対してどういう印象を持ってますか?
今井    風姿花伝は、プロデュース公演とかちゃんといい作品を上演している劇場という

    印象があって、身が引き締まるというか、そんないいイメージというか、ある意味

    憧れみたいなのがあるので。
真柄    憧れ?
今井    あの作品をやってた舞台で立つのか、あの人がやってたあの劇場に立つのかって

    そういうことは思ったりします。
真柄    ちなみに前回は(キャストが)7人で、今回4人になっての変化とかありますか?
今井    いや、人数に対してはないですね。今年すでに4人芝居を2度やっているので、

    そんなに少人数に対する抵抗はないです。

    それにAntikame?は少人数になったらよりぎゅっとして面白くなると思うので

    ポジティブなイメージですね。
真柄    なるほど。ポジティブなイメージであると。
今井    ただ、いかんせん風姿花伝で4人かって(笑)
真柄    そうですよね(笑)
今井    過去スズナリで6人芝居の経験はあるんですけど、そのさらに上をいく風姿花伝で

    4人っていうのがあって
真柄    そうなるとその4人で(風姿花伝の)空間を埋めないといけない、一人一人の担う

    ものが大きくなることに対しても不安よりもポジティブなイメージが多いですか?
今井    どちらかというとワクワクしますね。
真柄    そうなんですね。
今井    話がそれちゃうんですけど、この前、1200人が入る大きなホールでやったんですね。

    4人で。
真柄    大きいですね。
今井    そこで悔しい思いもしたんですけど、でもこの空間を4人で埋められるって

    俳優としては最高ではないか、というのはすごく感じて。だから今回も

    風姿花伝のスペースを4人で使えるのは贅沢だなって。
真柄    なるほど。
今井    少人数の芝居であればあるほど、みんなの核がしっかり見えて好きだなって。
真柄    登場人物が多いよりは少ない方が好きですか?
今井    好き。
真柄    いい悪い
今井    (少人数は)好きな気がします。でも自分の劇団でやったりする人数が多いのも

    好きですし、ただ今回Antikame?さんみたいに一人一人にフォーカスを当てていく

    のであれば、少人数でやる方がいいなぁって。
真柄    現時点での完成系をいただいてまだ十分に目を通せていないのですが、今回の

   『じくりじくりと蝕まれていく』は今のところ最後の最後までおおよそでは

    完成しているんですかね?
今井    今の状態から少し減らして、さらにスパイスとして吉田さんのやりたい部分を

    スパイスとして加えたりするんだと思いますね。
真柄    今作の作品の印象ってどうですか?
今井    前回とはガラッと変わって、より一人の人間に対して掘り下げられているなぁと。

    全体を引いて観た時に人間関係は密というより大分疎遠になって。
真柄    疎遠、ですか?

 

<真逆のイメージをもって>

 

今井    前回のが、個人個人についてを密に見せているなと。
真柄    まだ全部は読めていないので申し訳ないんですけど、わかる範囲だと登場人物が

    減って4人になってむしろ密度が濃いような、そういう印象もあるかなと思った

    んですけど、疎遠なんですかね?
今井    何と言うか、今回は「身体の距離は近いけど、心の距離は遠い」感じがして

    前回は「心の距離は近いけど、身体の距離は遠い」みたいな印象ですね。
真柄    逆なんですね。
今井    逆ですね。
真柄    そうすると、前回と今回で真逆の印象で、それで比べると(今回の作品は)

    どんな感じですか?
今井    どうだろう。前回も私自身が一人だけだったんですよ。
真柄    そうでした。
今井    今回もそうで、自分の役を掘り下げる役で、体感としては「しんどいところまで

    深く掘り下げる」のは似ているかな。
真柄    前回は他人と関わりが少ない、すると今回はそこが逆ってことなんですね。
今井    逆ですね。前回は離れてる分、(関係が)密で手を伸ばしても伸ばしても伝わらない、

    触れない、それで自分が相手から傷つけられていく。その分、前回はそれほど

    お互いを傷つけあってはいなかったのかな。
真柄    確かに、そうですね。
今井    全員が意図せずお互いを傷つけあってる気はしますね。
真柄    あと今日までやってきて、稽古の雰囲気はどうですか?
今井    今回は(前回引っ張ってくれた)杉原さんが居ない代わりに、梶野さんっていう

    めちゃくちゃ面白くて気使いのできるお兄さんがいてとても和やかに進んでおり。

真柄  なるほど。

今井  ハードな作品になるからみんな暗くなったりするかなと思ってたんですけど、

    いい雰囲気だなって思います。でも吉田さんの作品って独特じゃないですか?
真柄    そうですね。
今井    みんな違うところからやってきて、各々がどうしようかって自分自身に

    悩んでるなっていうのも感じますね。
真柄    なるほど。
今井    前にやってた劇団の公演が、こう前に向かってワーって発散するタイプの

    作品だったので。
真柄    逆の方向にいくと。発散する4人芝居から、内にこもる4人芝居へ。
今井    (作品の中の)役の距離感凄いなって(笑)でも稽古場の距離感はいい感じです。

 

<文化が違いすぎて面白い>

 

真柄    他の共演者の方の印象はどうですか?3人いますけど。
今井    文化が違いすぎて逆に面白いですね。
真柄    文化が違う?
今井    私はスタッフ出身でエンタメ系をやる劇団にいて、梶野さんは民藝で新劇、

    川口さんはオフィス300で「ザ・芝居!」っていうのをやられていて、

    ゆっこちゃん(大塚さん)はフリーでマルチにやっているので、たとえば

    休憩の時間に話してるだけでも面白いです。
真柄    今回2回目の出演で、吉田さんとかAntikame?対するイメージの変化、

    吉田さんの変化、とかあります?
今井    吉田さん、今年は台本が早い(笑)って。
真柄    早い(笑)杉原さんがブログを書いていて、稽古場に行った杉原さんが

    尻を叩いていると聞いてまして(笑)
今井    今年も搾り出して書いているんだろうけど、吉田さん自身が自分の

    痛いところを探るときのポイントが前回と違うから、作品の雰囲気が

    変わっているし、いい意味で前回のAntikame?も好きなんだけど、

    今回もすごい素敵だなって。
真柄    今回は、吉田さんの前とは違う部分が見えているって感じですかね。
今井    そうだと思います。
真柄    さっき少し聞いたんですけど、気になる共演者の方います?
今井    んー・・・皆、気になりますね。
真柄    じゃあそれぞれの気になってるポイントとかあれば。
今井    ゆっこちゃんはどこに何が入ってるのがわからないのが好き。

    人としても好きで、その人としての引き出しが豊かだから、

    芝居やったときにそれが出てくるのが楽しい。もっと見てたいって思うし。
真柄    なるほど。あと川口さんは?
今井    川口さんは得体が知れない。
真柄    得体が(笑)
今井    雑談してるときに、他の方への好奇心とか探求心が凄いんだなって思って。

    作品の中でも極めて落ち着いた役で、トーンも落ち着いているのに、

    その中で自分の持ってる探究心を出せるところが面白いなって。
真柄    梶野さんは?
今井    梶野さんは・・・とにかく気になる!
真柄    気になる?
今井    民藝で新劇じゃないですか。新劇系の知り合いと共演したこともあったり

    するんですけど、一体何が飛び出してくるんだろうっていうのが毎回、

    楽しみです。
真柄    なるほど。
今井    あともう一人いるんですけど。
真柄    もう一人?はい。
今井    演出助手の吉田(雅)さんですね。
真柄    もう一人の吉田(雅)さん。
今井    吉田(雅)さんが超絶右脳派人間で自分と似てて、気になっています。
真柄    右脳派?
今井    よく話をするんですけど、その中で自分で感じたことを感じたままに、

    どーんとやるタイプでおそらく感覚派だなって。さっきも感情の浮き沈みが

    大きく出るって言っててそれが右脳派の特徴じゃないかなと。
真柄    さっき初めてご挨拶して、細かいところまで気を配られているから、

    緻密な方かなとも思ったりしたんですけど。
今井    右脳派の人って、スタッフとか裏方やってるときには結構痒い所まで手が届く

    みたいなそんな感じですよね。
真柄    それで演技をしたら、変わる?
今井    そう、たぶんそうですね。
真柄    なるほど。それは観てみたくなるし、気になりますね。
今井    そうですね。

 

<ずっとあったのが「演劇」>

 

真柄    で、今回、作品が『じくりじくりと蝕まれていく』というタイトルで、

    今井さん自身がこれまでに蝕まれてきたものやことってありますか?
今井    何でもいいんですか?
真柄    何でも大丈夫です。
今井    んー・・・でもそれを言ったら、私は「演劇」なのかな。
真柄    「演劇」に蝕まれている。
今井    蝕まれているという感じではないですけど・・・
真柄    言葉の意味上でネガティブな要素が入っちゃいますからね。
今井    そうですね。比較的、自我が強すぎて、蝕まれることが少ない。自意識が強いから

    蝕まれることがあまりないんですけど、その中で唯一小さい頃から残っているのが

    「演劇」かなって。
真柄    「蝕まれている」って周りから影響を受けるような意味ですからね。
今井    自我というか自意識が強い。「こうじゃない!」みたいなことがある。

    哲学が強いって言うのかな。
真柄    ポリシーがある。

今井  おそらくそういう感じ・・・なんですかね。

 

<今憧れる人、そして寂しさの底の底へ>

 

真柄    あとまたちょっと変わりまして、今井さんが最近興味があるもの・コトとか、

    ハマっているもの・コトとかありますか?
今井    興味をもっているもの?何だろうな。興味を持ってる人がいて。

    ライブハウスでケータリングを作っている料理人の女性の方がいて、

    オムライスがめちゃめちゃ上手くて、・・・写真見ます?
真柄    個人でやられている?
今井    そうです。これ(写真を見せる)ですね。その人が素敵で、自分のやりたいことを

    やっている、そもそもライブハウスに行って料理を作るっているのは、

    切り開かれた道じゃないので。
真柄    そうですね。
今井    それを仕事としてて、大阪から出張してやられていたりとか。
真柄    ライブハウスの経営者の方ではないんですね。
今井    俳優で言えばフリーの方ですね。
真柄    いろんなライブハウスに行って料理を作られている?
今井    そうです。今、私の中でホットで好きな方です。生き方が格好良くて。
真柄    素敵ですね。
今井    こんな感じでも大丈夫ですか?
真柄    全然大丈夫ですよ。あと最後に公演の意気込みというかそれをいただけたら。
今井    お客様が観に来て「寂しさのどん底」に落ちてもらえるように(笑)、

    そんな人間関係を築いていけるように全力を尽くそうと思い(笑)
真柄    (笑)それは演劇がいいものになれば、自ずとそういう方向に持っていかれると

    いうか・・・
今井    そうなってくれるであろうと。吉田さんが言っている、寂しさの底の底みたいな

    ところが4人の人間があの空間に立つことで伝わるようになってくれればと思います。
真柄    わかりました!ありがとうございました。
今井    ありがとうございました!

 

(2018年10月4日(木)、都内某所、稽古場にて)

キャストインタビュー(2)〜川口龍さん〜

  • 2018.10.22 Monday
  • 22:31

こんにちは。

 

宣伝文筆を担当しています、

劇団きのこ牛乳の真柄です。

 

個人的にもAntikame?と被っている本番(演劇ではない)が

あるんですが、それの準備と並行して進めております。

 

前回に続いて2人目はこの方。

 

Antikame?には初出演の

川口龍さんです。

 

 

【プロフィール】
福島県福島市出身。
2018年の主な舞台出演作に

オフィス3○○『深夜特急〜めざめれば別の国〜』(演出:大森寿美男)、

ホットポットクッキングPresents Vol.4『GJ』(演出:鈴木勝秀)、

オフィス3○○『肉の海』(演出:渡辺えり) がある。

 

【インタビュー〜川口龍さん編〜】

 

<きっかけは、電話に出るときの「声」>

 

真柄    よろしくお願いします。
川口    よろしくお願いします。
真柄    川口さんは今回、Antikame?初参加で。
川口    そうです。
真柄    出演することになった、きっかけは何だったんですか?
川口    吉田さんにお誘いを受けたんですけど、その、僕が電話してるのが

    気に入ったみたいです。
真柄    電話しているのが、気に入った?
川口    僕が電話しているときの「声」が気に入ったらしいです。
真柄    それはどういった場面で電話をされてたんですか?
川口    オフィス3〇〇というところで働いていて、事務所の番をしていたんです。

    そこに吉田さんもいて、吉田さんは渡辺えりさんの写真整理の仕事をされてまして。

    そのとき僕が電話番してた、その「声」が印象に残ってたって後で聞きました。
真柄    一緒に同じ場所にいて、仕事をされてて。
川口    でもお互いは全く違う仕事してて、たまに一緒にやることになったりして。

    その後に自分が出たオフィス3〇〇の舞台を何度か観に来てくださって。

    昨年、Antikame?の舞台を観に行ってその後かな、今度出てほしいって

    言ってくださって。
真柄    そうなんですね。
川口    ただまぁ舞台を観てというより、電話らしいですね。
真柄    直接のきっかけとしては、働いていたときの電話番の(声を)を聞いて。
川口    はい。
真柄    それ聞いたときどう思いました?
川口    僕、電話番、そんなに好きではないので(苦笑)
真柄    そうなんですね(笑)
川口    吉田さんはその声を褒めてくれるんですけど、電話番してるときは仕事として

    割り切ってやっているので、特別いい感じだとは思っていなくて。
真柄    気持ちとしては?
川口    舞台の本番とは違うので。だから言われても、いまいちピンと来ないなって。
真柄    川口さんとしては、自分が良い瞬間、例えば舞台での姿を観てもらって、

    ならわかるとか。
川口    まぁそうなりますよね。
真柄    それからすると、少し釈然としないというか。そこに引っかかったんだって。
川口    自分で自覚してないので。ああいった「人に見られるわけではない場所」でも

    誰かが見ててくれるんだなっていうのは感じて、それはそれでいいとも思った

    んですけど・・・それかーって(笑)
真柄    吉田さんらしいといえばらしいかもしれないですね。ちょっとした瞬間も

    見逃してないし、見てるんだなって思います。
川口    出会ってから誘われるまでの間に結構色んな話をしてたんですけどね。

    でもそこじゃなかったんだって(苦笑)
真柄    印象的だったんですかね。
川口    しかもちゃんと話しているところよりも「うん、うん」って相手の話を

    聞いてるところらしいです。
真柄    あ、そうなんですね。吉田さんの作品もモノローグとかの印象が強いんですけど、

    台詞の合間にある相槌とかそういった部分も大事にしてるからそういうところ

    かもしれないですよね。
川口    あーなるほど。
真柄    一場面というか劇中のワンシーンを(吉田さんが)そこに観たのかなって。
川口    確かに観てもらった芝居はいかにも「芝居!」って感じの作品だったので。

 

<吉田さんは、偏っているけど素直>

 

真柄    今回の『じくりじくりと蝕まれていく』について、今の段階でどんな印象を

    持ってますか?
川口    どんな印象かって一言では難しいですけど、吉田さんっていう人がどんな人かを

    理解している過程なのかなって。
真柄    吉田さんを理解している?
川口    作品の印象よりも、吉田さんがどういったことに悩んで、考えてこういうことを

    思って生きてきたのかな、と。それを・・・なんと言えばいいのか。
真柄    吉田さんが書いて演出をされる作品ですけど、吉田さんの「人となり」を

    探りながらやられている感じですかね。
川口    自ずと書きあがってきた台本とか他の人への演出とか、吉田さんを見ていると

    わかってくるのかなとは思います。
真柄    川口さん自身が今までやられてきた方(作家や演出家)とは違いますか?
川口    違いますね。だから吉田さんに興味があるんだと思います。
真柄    あーなるほど。インタビューも今回で三回目なんですけど、誰か必ずAntikame?

    初出演または初めましての方は吉田さんという人自身に興味があるってことを

    言ってくれますね。
川口    そうなんですね。
真柄    吉田さんの印象はどうですか?
川口    ・・・(しばし考えて)・・・何だろう、偏っているけど素直なところ。
真柄    なるほど。
川口    で、うーん・・・(しばし考えて)・・・そうですね。難しい(笑)
真柄    吉田さんがどんな人か知りたいと思わせる魅力があるのかなって。
川口    難しいな(笑)
真柄    Antikame?の作品を観客として見て、実際に参加したときとくらべて

    イメージの変化とかあります?
川口    ないです。
真柄    ないですか?
川口    ないというか、そうですね。
真柄    吉田さんが出会ってからとそんなに変わらない。演劇の現場になるか
川口    ああ。最初のときに言い訳が多いなとは思いましたね(笑)
真柄    (笑)
川口    自分は書けないからっていうのを、結構話してくれちゃうんだなって(笑)

    そこまで言わなくてもわかるところもあるんですけど、ああ、言うんだなって。
真柄    あえて言ってくれるんだ、みたいな。
川口    凄く言ってくれるなって(笑)思いました。

 

<信用も自分の努力で>

 

真柄    まずは今井さんから。
川口    今井さんは、前回を観たときにとても印象に残ってるし、台詞を心地よく

    聞けているなって凄いし、羨ましいとも思いました。今井さん自身が自分の声を

   「武器」だって自覚しているのを聞いて、凄くいいなって思いましたね。
真柄    役としても一番絡みが多いというか繋がりが多いですかね。
川口    そうですね。それについて敢えて不満があるとするなら、役作りとかで話し合ってる

    ときに常に参考にする情報があんまり言えないようなことを言ってくるんです。
真柄    (笑)
川口    天気の話をするかのように言われるので・・・うん(笑)
真柄    大塚さんは?
川口    とてもカンが良いなって思います。
真柄    カンがいい?
川口    同じ稽古場であんなこともこんなこともできるんだっていうのは、前回公演を

    観たときにはわからなかったので、発見ですね。
真柄    なるほど。
川口    まだ一緒のシーンがあまりないので、これからもっとわかってくることもあるかなと。

    自分はあまりカンが良い方じゃないので、これからどうなるのかなっていう意味では

    楽しみに思ってますね。
真柄    梶野さんは?
川口    思っている以上に結構好きなんですよね。
真柄    好き?
川口    ただそれを本人があまり感じてくれてないところが残念なんですよね(苦笑)
真柄    感じてくれてないんですね。
川口    稽古しているとき、今の段階でも一番変化が多かった(相手)かなって。

    最初はすごく印象が悪かったので(笑)
真柄    (笑)
川口    どんどん好きになれていっているので、いい傾向ですよ(笑)
真柄    どういうところが梶野さんの魅力ですか?
川口    結構かわいいところがあって。本人が気づいてないバレバレの可愛さがあるんで

    凄く面白いなって。そこをもっと芝居に出してくれたらなって思うんですけど、

    やっぱりまだ僕のことを信用してくれてないのかなって。
真柄    もっと信用してほしい?
川口    もうちょっと僕が好きだって言うのを気づいていないから、信用してくれると、

    梶野さんの可愛い部分が出てくるんじゃないかなってけどそれもおそらく

    僕の努力次第ですよね。
真柄    まぁ、そうかもしれないですね。
川口    なかなか他には居ない(タイプの方)と思うので面白い・・・

    何を言っても許してくれそうなところがあるから甘えてますし、助かってます。

 

<いつからこんな自分だろうか>

 

真柄    今回の作品のタイトル『じくりじくりと蝕まれていく』にちなんで、

    川口さん自身がこれまでに蝕まれてきたものやことってありますか?
川口    難しいなぁ。
真柄    どうしても「蝕まれる」言葉自体がネガティブなイメージもあるので、

    逆に考えると「傾倒した」「没頭した」とかなるかと思うんですけど。
川口    どうしても言葉の響きに引っ張られていくので・・・なんか弱くなったり、

    ズルくなったり、悪くなったり、そういうのが気づかないうちに来ている感じ。
真柄    気づかないうちに。
川口    自分が変化に抗うだけの意思を残さないくらい・・・、何でしょう、

    価値観だったり、その自分に対しての甘さだったり自覚できないうちに自分が

    やられている(蝕まれている)んじゃないかと常々疑ってます。
真柄    気がついたら自分がそうなっていたと。
川口    それもあります。自分はいつからこんなに甘かったのか、それを許してしまったのは

    いつからだろうかとか考え出してしまったら恐ろしいですよね。
真柄    いつの間にかそうなってしまったのか、みたいな。
川口    いつの間にかなのか、実は全く変わってないのか、わからないけど不安になりますね。
真柄    自分ってこんな人間だったんだろうか、それはいつからか、変わってないか。
川口    そんな言葉から出てくるのがしっくりきますね。ある意味「自分が自分に蝕まれている」

    ような気がします・・・わかりにくいですか?
真柄    いえいえそんなことはないですよ(笑)で話題を変えて、川口さんが最近興味をもっている

    もの・コトとか、ハマっているもの・コトとかありますか?
川口    何だろう・・・
真柄    稽古始まってからの間とか、今年、2018年になってからでも。
川口    (しばし考えて・・・)うーん。何だろう・・・
真柄    (笑)・・・好きなものってあります?
川口    甘いものとか。でもそれは昔からだからなぁ。
真柄    甘いもので何が好きですか?
川口    ケーキだったらミルクレープですかね。
真柄    それはどこが?
川口    あのフォークを入れる感触とか。他も好きなんですけどね。
真柄    あとは最近気になっていることとか。
川口    (しばらく考えて)あ、思い出しました。
真柄    はい(笑)
川口    すみません。最近、お笑い芸人・桐野安生さんの『フルーツあるある』に蝕まれてます。
真柄    桐野安生さん・・・

川口  わかります?

真柄  存じ上げないですね。
川口    完全にじくりじくり系の笑いなんです。
真柄    そこは作品にも繋がってますね。
川口    そんな感じです。面白いので是非。
真柄    ちょっと調べてみます。あと最後に公演に対する意気込みをお願いします。
川口    不安ですけど、それは安心する要素がまだ少ないので、これがどう見えるのか

    どんな形になるのかわからないからですけど、翻ってどうなるのかっていう

    楽しみでもあって。どうせなら面白いものというか、「見たこともない何か」が
      見せられるんじゃないかって。
真柄    「見たこともない何か」。
川口    だから簡単に安心させることなく、もっと不安を大きくさせて(笑)
真柄    (笑)不安を大きくさせて。
川口    そうしたら見たこともない作品になってるんじゃないかなという期待があります。
真柄    わかりました。ありがとうございました!
川口    ありがとうございました!

 

(2018年10月4日(木)都内某所、稽古場にて)

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